「家で淹れるコーヒーが、どうも香りが弱い」
豆も器具も悪くないのに味が決まらないとき、原因が水道水の塩素であることは少なくありません。
この記事では、水道水の塩素がコーヒーに与える影響と、道具を買わずにできる対処法を紹介します。
日本の水道水は、衛生のために塩素(カルキ)で消毒されています。
これは安全のために必要な処理ですが、コーヒーにとっては別の問題を生みます。
コーヒーの魅力の大半は香りです。
塩素のにおいがわずかに残っているだけで、その香りが打ち消されてしまいます。
「味が悪い」というより「香りが立たない」と感じるのが、塩素の影響の典型です。
なお、硬度(ミネラル量)の話はまた別の問題です。
そちらは「コーヒーに合う水の選び方|硬度で味はここまで変わる」にまとめています。
水を容器に入れてしばらく置いておくだけで、塩素は徐々に抜けていきます。
前の晩にポットや瓶に汲んでおき、翌朝それでコーヒーを淹れる——これだけで香りの立ち方が変わります。
費用ゼロで今日から試せる方法です。
加熱すると塩素は抜けます。
ただし短時間の沸騰では十分に抜けきらないとされ、しっかり除去するには10〜15分程度の沸騰が必要という情報もあります。
ここで問題が起きます。
長く沸かし続けると水が煮詰まり、ミネラル濃度が変わってしまう。
コーヒー用としては、沸騰させたあと少し冷ますくらいが現実的です。
どのみちドリップの適温は90〜93℃前後なので、沸かしてすぐ注ぐ必要はありません。
お湯の温度については「ドリップコーヒーのお湯の温度」で詳しく解説しています。
塩素を吸着して取り除くのが活性炭です。
浄水ポットや浄水器はこの仕組みを使っています。
毎日コーヒーを淹れるなら、これが最も手間がかかりません。
選び方は「コーヒー用の浄水器の選び方」にまとめました。
正直に言えば、まずは汲み置きだけで十分です。
費用もかからず、効果は分かりやすい。
それで「香りが立つようになった」と感じたなら、水を変える価値があるということです。
そこから浄水器やミネラルウォーターに進めばいい。
逆に違いを感じなければ、水にお金をかける必要はありません。
水道水でコーヒーの香りが弱くなる主犯は塩素です。
対策は「汲み置き」「沸騰させて少し冷ます」「活性炭でろ過」の3つ。
まずは費用ゼロの汲み置きから試してみてください。
ただし汲み置きの水は冷蔵庫へ。その日のうちに使い切ることをおすすめします。
水の硬度による味の違いは「コーヒーに合う水の選び方」、 味が薄いと感じる原因は「コーヒーが薄いのは水のせいかもしれない」をどうぞ。