「豆を増やしても、細かく挽いても、なんだか薄い」
淹れ方をひと通り試したのに味が決まらないとき、疑うべき残りの変数があります。
水です。ミネラルが足りない水は、そもそも成分を引き出しきれません。
水を疑う前に、基本の3点を押さえてください。
ここが外れていると、水を変えても解決しません。
この3つを調整しても薄いままなら、次が水の番です。
水に含まれるカルシウムとマグネシウムは、コーヒーの成分を引き出す働きに関わっています。
つまり水は「ただの溶媒」ではなく、抽出の一部を担っています。
スペシャルティコーヒー協会(SCA)は、抽出に使う水の総硬度を50〜175 ppmとしています。
そして硬度が40 ppmを下回ると、抽出不足の風味になりやすいことが報告されています。
味が薄い、水っぽい、香りが立たない。
まさにこの症状です。
東京大学が2024年に行った全国調査によると、日本の水道水の平均硬度は50.5 mg/Lでした。
SCAの推奨レンジ(50〜175)の、ちょうど下限あたりです。
そして地域差があります。
北海道や東北にお住まいで「豆も器具もちゃんとしているのに薄い」と感じているなら、
水道水の硬度が足りていない可能性があります。
これは腕の問題ではありません。
地域ごとの詳しい話は「地域で違う水道水の硬度とコーヒーの味」にまとめました。
いきなり浄水器やウォーターサーバーを買う必要はありません。
まずは1回だけ、硬度60前後のミネラルウォーターで淹れてみてください。
いつもの水道水で淹れた一杯と、続けて飲み比べる。
それで違いを感じたなら、水が原因だったということです。
感じなければ、水ではなく別の要因を探したほうがいい。
銘柄ごとの硬度は「コーヒーに合うミネラルウォーター」で比較しています。
薄いのではなく雑味が出ている場合は、原因が違います。
硬度が高すぎる水は過抽出を招きますが、多くの場合は抽出手順のほうに原因があります。
「コーヒーの雑味の原因と対策」を確認してみてください。
豆の量・温度・挽き目を調整しても薄いなら、水を疑う番です。
SCAの推奨は総硬度50〜175 ppm。40を下回ると抽出不足になりやすい。
日本の水道水は平均50.5 mg/Lで、北海道・東北は約30 mg/Lと下限を割っています。
まずは硬度60前後の水で1回淹れて、飲み比べてみてください。
水の基礎は「コーヒーに合う水の選び方」、 淹れ方全体は「ハンドドリップの淹れ方 完全ガイド」をどうぞ。