器具・道具

コーヒー用の浄水器の選び方|活性炭とROの決定的な違い

毎日コーヒーを淹れるなら、水を良くする方法として最も続きやすいのが浄水器です。
ただし種類によっては、コーヒーに必要なミネラルまで落としてしまいます
この記事では、コーヒー目線での浄水器の選び方を整理します。

浄水器に期待できること

浄水器の主な役割は塩素(カルキ)の除去です。
塩素はコーヒーの香りを打ち消すため、これを取り除くだけで香りの立ち方が変わります。

コストの面でも現実的です。
毎日ミネラルウォーターを買うと月に十数リットル必要になりますが、浄水器ならカートリッジ代だけで済みます。

ここが落とし穴|ミネラルまで落とすタイプがある

浄水器と一口に言っても、ろ過の仕組みは大きく2種類あります。

  • 活性炭タイプ — 塩素やにおいを吸着して除去。ミネラルは残る
  • RO(逆浸透膜)タイプ — ほぼすべての溶存物質を除去。ミネラルもほぼ除去される

ここが重要です。
スペシャルティコーヒー協会(SCA)の基準では、抽出用水の総硬度は50〜175 ppm
40 ppmを下回ると抽出不足の風味になりやすいとされています。

RO水は硬度がほぼゼロに近づくため、そのまま使うと味が薄く、平坦になりがちです。
「浄水器を導入したのに、かえって物足りなくなった」というのは、これが原因のことがあります。

コーヒー用に選ぶなら

  • 活性炭タイプを選ぶ — 塩素は取れて、ミネラルは残る。コーヒー用途にはこれが基本
  • RO水を使うなら、そのままにしない — 硬度が足りないので、ミネラル分を戻す設計の製品を選ぶか、他の水と混ぜる
  • カートリッジは期限内に交換する — 吸着能力が落ちるうえ、衛生面でも良くありません

形態ごとの違い

浄水ポット蛇口直結型据置・アンダーシンク型
初期費用低い低め高い
手間都度ろ過して待つひねればすぐひねればすぐ
コーヒー用途1〜2杯なら十分毎日使うなら快適家族で使うなら

コーヒーのためだけなら、浄水ポットから始めるのが手堅いと思います。
効果を感じてから、蛇口直結型に進めばいい。

浄水器で解決しないこと

浄水器は塩素を取り除きますが、硬度を上げることはできません
もともとの水道水の硬度が低い地域では、浄水しても「薄い」は解消しないことがあります。

日本の水道水の平均硬度は50.5 mg/L(東京大学の2024年全国調査)で、 北海道・東北は約30 mg/Lと低め。
お住まいの地域が該当する場合は、硬度60前後のミネラルウォーターを試したほうが早いかもしれません。

詳しくは「地域で違う水道水の硬度とコーヒーの味」をどうぞ。

まとめ

コーヒー用の浄水器は活性炭タイプを選んでください。
RO(逆浸透膜)はミネラルまで落とすため、そのまま使うと味が薄くなりがちです。
浄水器が解決するのは塩素であって、硬度不足は解決しません。
まずは浄水ポットから試すのが手堅い選択です。

塩素対策の全体像は「コーヒーに水道水はまずい?カルキの抜き方」、 硬度の話は「コーヒーに合う水の選び方」をどうぞ。

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