コーヒー用にミネラルウォーターを買うなら、見るべきは値段でも産地でもありません。
ラベルに書かれた硬度の数字です。
この記事では、主要銘柄の硬度を並べて、コーヒーに向く水と向かない水を整理します。
スペシャルティコーヒー協会(SCA)が示す抽出用水の基準はこうなっています。
そして40 ppmを下回ると抽出不足の風味になりやすいとされています。
つまり「軟水ならなんでもいい」わけではありません。
軟らかすぎる水は、成分を引き出しきれないのです。
| 銘柄 | 硬度の目安 | コーヒーへの向き |
|---|---|---|
| いろはす(白州) | 約30 mg/L | SCA下限を下回る。すっきりするが薄く感じやすい |
| ボルヴィック | 約60 mg/L | レンジ内。扱いやすい |
| 日本の水道水(全国平均) | 約50.5 mg/L | 下限あたり。地域差が大きい |
| コントレックス | 約1,500 mg/L | 超硬水。コーヒーには不向き |
※硬度は採水地やロットで変動します。購入時はラベルの表示を確認してください。
コーヒー用として名前が出やすいのは、硬度が約60 mg/LでSCAの推奨レンジにきれいに収まるからです。
海外の水としては珍しく軟水寄りで、なおかつ下限の40を十分に超えている。
入手もしやすいので、「自分の水と比べるための基準」として使いやすい銘柄です。
特別に美味しくなる魔法の水、という意味ではありません。
数字が扱いやすい、というだけです。
コントレックスのような硬度1,000を超える水は、飲用としては優秀でもコーヒーには向きません。
ミネラルが多すぎると成分を引き出しすぎ、過抽出になって苦味やえぐみが立ちます。
硬度と味の関係は「コーヒーに合う水の選び方|硬度で味はここまで変わる」で詳しく解説しています。
どの硬度が正解かは、飲む豆によっても変わります。
とはいえ、まずは60前後の水で基準を作り、そこから好みの方向に振るのが分かりやすいと思います。
正直に言うと、毎日は現実的ではありません。
1日2杯淹れるだけでも月に十数リットル必要になり、費用も手間もかかります。
ミネラルウォーターが向いているのは、こういう使い方です。
日常的に水を良くしたいなら、浄水器のほうが続きます。
「コーヒー用の浄水器の選び方」をどうぞ。
ミネラルウォーターは「硬度の数字で選ぶ」のが正解です。
目標は50〜175 mg/L。40を下回ると味が薄くなりやすい。
ボルヴィック(約60)は基準を作るのに使いやすく、コントレックス(約1,500)は不向き。
まずは1本買って、いつもの水と飲み比べてみてください。
水の基礎は「コーヒーに合う水の選び方」、 味が薄いと感じるなら「コーヒーが薄いのは水のせいかもしれない」をどうぞ。