ドリップ

水出しコーヒーに使う水|硬度と、加熱しないゆえの注意点

水出しコーヒーは、その名のとおり水そのもので抽出する飲み物です。
お湯を使わないぶん、水の性質がそのまま味に出ます。
この記事では、水出しに使う水の選び方と、加熱しないからこその注意点をまとめます。

水出しは、水の影響がいちばん大きい

ドリップなら高温が成分を引き出してくれますが、水出しにはその助けがありません。
低温で8〜12時間かけてゆっくり成分を移すため、水のミネラル量が抽出を大きく左右します

スペシャルティコーヒー協会(SCA)が示す抽出用水の基準は総硬度50〜175 ppm
40 ppmを下回ると抽出不足の風味になりやすいとされています。
この傾向は、抽出力の弱い水出しではより出やすくなります。

水出しに向く水

  • 塩素を抜いた水 — 最優先。長時間漬けるぶん、塩素のにおいも移りやすい
  • 硬度50〜100 mg/L 程度 — 薄くなりすぎず、過抽出にもなりにくい範囲
  • 硬度30前後の超軟水は不利 — すっきりはするが、水出しだと物足りなくなりやすい
  • 超硬水は不向き — 長時間の接触で成分が出すぎ、雑味が立ちます

現実的には浄水器を通した水道水か、硬度60前後のミネラルウォーターが扱いやすいと思います。

銘柄ごとの硬度は「コーヒーに合うミネラルウォーター」、 塩素の抜き方は「コーヒーに水道水はまずい?カルキの抜き方」にまとめています。

ここは味より衛生の話

水出しコーヒーは豆に一度も熱を加えずに作ります
お湯で淹れたコーヒーより雑菌が繁殖しやすい飲み物だ、という前提を持ってください。

  • 抽出も保存も冷蔵庫で — 常温での放置は避ける。特に夏場は危険です
  • 抽出が終わったら粉を取り出す — 漬けっぱなしにしない
  • 密閉容器に入れ、2〜3日以内に飲みきる
  • 容器は毎回きれいに洗う — 前回の残りが雑菌の元になります

味や匂いに違和感があれば、迷わず処分してください。

お湯を少しだけ使うという手

「水出しなのにお湯?」と思うかもしれませんが、粉を最初に少量のお湯で湿らせてから水を注ぐ方法があります。
ドリップの蒸らしに近い考え方で、成分が移りやすくなります。

超軟水しか使えない環境で「どうしても薄い」というときの調整手段として覚えておくと便利です。
ただし衛生面では、その後すぐ冷蔵庫に入れることを徹底してください。

まとめ

水出しは水の性質がそのまま出る淹れ方です。
狙うのは塩素なし・硬度50〜100。超軟水だと薄く、超硬水だと雑味が出ます。
そして加熱しない飲み物なので、抽出も保存も冷蔵庫、2〜3日以内を守ってください。

作り方の手順は「水出しコーヒーの作り方」、 挽き目と比率は「コールドブリューの挽き目と比率」をどうぞ。

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